「こちらの町村で臨時教員をやってもらえませんか?」
北海道の自治体に履歴書を送ると、遅かれ早かれ上のような内容の電話がかかってきます。そこで「YES!」と答えればその後は採用に向けた手続きを進めることに。
この手続き、結構急ぎますし複雑な作業です。そういうものだと認識&覚悟して進めてください。
この記事では臨時教員採用時の一連の手続きについて、自分が実際に行った作業をメモしました。臨時教員歴がだいぶ長いのである程度の信憑性はあるかと思います。同じ道を歩みたい方の参考になれば。
手続き開始までの流れ
履歴書を教育局へ郵送してから手続きが始まるまでのやり取りは次の通り。
- ①:北海道内の各教育局へ履歴書を郵送
- ②:教育局から電話が来る
- ③:市町村名と学校名が明かされ打診される
- ④:数日して市町村教育委員会から電話が来る
- ⑤:電話口で各種手続きを指示される
①~③までは当サイトの他の記事で解説しています。
この記事で解説するのは④⑤の場面。この電話を受けた時点から書類集めのための各種手続きが始まります。
委員会から取得を指示される書類8つ一覧
市町村教育委員会からの電話では、次の手続きを求められます。
- 卒業証明書の取得
- 身分証明書の取得
- 教員免許状の写しの準備
- 過去の辞令のコピー
- 職歴証明書の取得
- 履歴書の記入
- 採用時健康診断の受診
- 申立書の記入
これらは専用の様式があるものとそうでないものに分かれます。
専用の様式がないものは、市町村教育委員会からの電話があった時点ですぐに動き出すことができます。
以下、専用の様式の有無に分けて解説します。
専用の様式がない書類(すぐに動けます)
専用の様式がない書類・作業は、
- 卒業証明書の取得
- 身分証明書の取得
- 教員免許状の写しの用意
- 過去の辞令のコピー
- 職歴証明書の取得
の5つ。特に3種類の証明書はどれも郵送での取得になりがちなので、電話を受け次第取得に向けて動くといいです。
卒業証明書の取得
最終学歴の証明書を取得しなければなりません。最後に卒業した学校(大学かな?)の公式サイトを見て、郵送で「卒業証明書」を申請してください。
時期によっては時間がかかる事があります。市町村教育委員会から電話が来た時点ですぐに動きましょう。
身分証明書の取得
役場に申請する書類ですが、若干面倒です。
身分証明書は「本籍地への申請」でしか入手できません。住んでいる町の役所へ行ってササっと取れるものではないんです。
本籍地と住所が同じ自治体だったらいいんですけどね。そうでない場合は、本籍地になっている自治体の公式サイトを調べ、郵送による請求をしましょう。郵送ですから時間がかかります。採用時の手続きは兎にも角にも時間がネックです。
教員免許状の写しの準備
手持ちの教員免許状をコピーするだけです。履歴書に書いた教員免許状を全てコピーします。
過去の辞令のコピー
過去に教員をやってた人は辞令を持っていると思います。それをコピーします。
全ての辞令をコピーしてくれと言われたときもあれば、過去数年分のコピーでよいとされたときもありました。
辞令のコピーはそんなに急ぐものでもないので、役場から郵送されてきた書類の中にある指示を読んで動けばいいです。コピーは自分ですぐにできるものですから。
職歴証明書
教員以外の仕事をしていた人は、その職場の職歴証明書を取得する必要があります。
様式は決まっていません。必要事項が記入されていて社印が押されていれば良いです。
私もかつて職歴証明書を取得したのですが、必要事項が何だったかは忘れてしまいました。すみません。教員以外の職歴をお持ちの方は、電話があった際に質問してみるといいです。
職歴証明書もよほどかつての職場が近くないかぎり、また郵送での取得になると思うので。早く取得するためにも必要事項は聞いてしまいましょう。
専用の様式がある書類
役場から送られてくる書類に記入していくものです。正しくは役場経由で教育局から送られたもの。最終的に書類が届く先も教育局です。
- 履歴書の記入
- 採用時健康診断の受診
- 申立書の記入
重要なのは2点。書く前にコピーをとること。健康診断は迅速に受けることです。
履歴書の記入
専用の様式の履歴書があります。市町村教育委員会から送られてくるので、それに手書きで記入します。
履歴は空白がないように記入していきます。無職の時期があれば無職と記入。とにかく穴がないように。
ここで書いた履歴を、上で解説した「辞令の写し」「職歴証明書」の2つで証明する形です。
この履歴をもとに給料の額が決まるのでとても重要。抜けのないよう書きましょう。
書く量が多い分、書き損じの可能性がかなりあります。履歴書を書く前は必ずコピーをとっておいてください。
採用時健康診断の受診
結構な出費があります。そして時間も一刻を争います。
専用の様式が送られてくるので、近くの病院の窓口でそれを見せれば内容を把握してくれます。公式サイトが充実している病院であれば、事前にサイトの記載内容と手元の様式を見比べる事で、大体の出費も予想できます。
かかる金額はおおよそ6000円〜10000円の範囲。高額ですね。
気にしたいのは診断書を入手できるまでの時間です。即日受け取る事が出来れば良いのですが、病院によっては数週間待たされる場合もあります。
臨時採用教員のこの手続きは採用する自治体側にとっても一刻を争うケースが多いもの。そんな中を数週間も待たされては色々と致命的です。病院を選ぶこと、電話を受けたらすぐに動くことの2つが重要です。
申立書の記入
専用の様式に記入します。ざっくり言うと、「得体の知れない人間ではないですよ。潔白ですよ」という宣言です。
住所と名前を書いてハンコを押せば終了。簡単です。事前に一応コピーは取りましょう。
あとがき
教員の事務手続きは非常に面倒です。しかしすぐに動かなければ大変なことになってしまう指示がいくつか混ざっているため、市町村教育委員会から電話が来たら、すぐに行動を始めると良いです。
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